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印刷といえば色!印刷物の担当初心者が知っておくべき色の基本について

印刷といえば色!印刷物の担当初心者が知っておくべき色の基本について

2018年01月09日

執筆者 : 伝つくラボ研究員

印刷物を語る上で「色」は重要な要素です。
情報を見やすくしたり、感情に訴えかけたりと様々な効果を発揮する色は、印刷物だけでなく私達の生活においても重要な存在であるといえます。
本記事では、印刷物や私達の生活から切っても切り離せない「色」の基本について解説していきます。

色とは?

簡単に言ってしまうと「色」とは、「光」のことです。
光を分光器で分解すると、虹のように連続的に変化していく色の帯が現れます。これを「スペクトル」といいます。
この色の違いは、光にさまざまな波長が含まれていることを示しています。その光の波長が目に入ることで私たちは色を感じることができるのです。

色を感じるといっても人間が見ることができる光の波長の範囲は限られています。波長が380nm〜780nmがその範囲で、「可視光」といいます。
可視光スペクトルを波長の長い順に並べると、赤→橙→黄→緑→青→藍→紫となります。この赤から紫までの色が、人間が視認できる色となります。

可視光スペクトル

また、色の見え方には、光と物体の関係によって3種類に分けられます。

名称 詳細
光源色 光源そのものに赤や青といった色がある
透過色 物体を透過した光の色である
表面色 物体の表面が光を反射することで現れる

例えば、トマトの赤は「表面色」です。トマトが赤以外の光をすべて吸収し、赤い光を反射することでその光が見に入り、トマトが赤く見えるのです。

光と物体の関係による色の見え方

色の構造

無彩色と有彩色

無彩色とは、白、黒、白と黒のみを混ぜ合わせたグレーのことです(モノトーン)。
有彩色とは、無彩色以外の赤や青などの色味を持った色のことです。
色は大きくこの2つに分けられ、さらに色相・明度・彩度によって膨大な数の色を表現することができます。

色相・明度・彩度

色は、色相・明度・彩度の3つの要素で成り立っています。これを「色の三属性」といいます。
ただし、無彩色のみ、色相・彩度を持たず、明度のみを持っています。

色相 色相は、赤、青、黄などの色味のことです。
一般的に色相の基準となるのは「色相環(しきそうかん)」と呼ばれる光のスペクトル順に円状に表したものです。
色相環を利用すると、反対色や類似色を簡単に探すことができます。
明度 明度は、色の明るさのことです。明度の度合いは、無彩色で計ることができます。
白に近い色ほど明度が高く(明るい)、黒に近い色ほど明度が低く(暗い)なります。
彩度 彩度は、色の鮮やかさのことです。
彩度が高いほど鮮やかになり、派手で強い印象になります。
一方、彩度が低いほど濁った色になり、地味で落ち着いた印象になります。
また、各色相の最も彩度の高い色を「純色」と言い、彩度がゼロになると無彩色になります。
色相・明度・彩度

補色

補色とは、色相環の中である特定の色の180度反対に位置する色のことで、反対色ともいいます。例えば、赤の補色は緑、黄色の補色は青紫になります。
補色同士を並べると互いの色を引き立てることができます。

補色の関係図

トーン

トーンとは、明度と彩度を複合的に考えたもので、明暗・濃淡・強弱などの色の調子のことをいいます。
トーンにはそれぞれ名称がつけられていて、鮮やかな色、暗い色、淡い色、ソフトな色などにグループ分けされています。
トーンを活用することで、効果的な配色やイメージの統一などが可能になります。

トーン表

原色と混色

様々な色は、基本の色である「原色」と無彩色の白と黒を混ぜ合わせることで作ることができます。
「原色」とは、他の色を混ぜ合わせても作り出すことができない独立した色のことをいいます。
原色は3つの色で成り立っており、この3色を「三原色」といいます。
三原色には、「光の三原色」と「色料の三原色」の2種類の色の組み合わせが存在します。

光の三原色と色料の三原色

光の三原色

光の三原色は、赤(Red)、緑(Green)、青(Blue)の3色で成り立っており、頭文字を取って「RGB」と呼ばれます。
光の三原色は、3色全て混ぜると白になります。このように混ぜることによって明るい色を作り出す混色を「加法混色」といいます。
光の三原色の原理は主にパソコンのモニターやスマートフォンのディスプレイといった光で色を表現するものに使用されています。

色料の三原色

色料の三原色は、青(Cyan)、赤紫(Magenta)、黄色(Yellow)の3色で成り立っており、頭文字を取って「CMY」と呼ばれます。
色料の三原色は、3色全て混ぜると黒に近い濃いグレーになります。このように混ぜることによって暗い色を作り出す混色を「減法混色」といいます。
色料の三原色の原理はその名の通り、インクなどの色材を使用して表現するものに使用されます。当社で取り扱っている印刷物もこの原理で表現されています。
印刷物の色は、色料の三原色であるCMYに黒(K)を加えたCMYKで表現します。これは、CMYの三原色だけではきれいな黒を作り出すことが難しいためです。

余談になりますが、パソコンのモニターと印刷物の色が合わないと悩んだことはありませんか?
この原因こそ、「光の三原色」と「色料の三原色」の原理の違いです。
モニターでは光の三原色で表現された色を見ているのに、印刷物の色は色料の三原色で表現されているのです。いくら数値上は同じ色でも原理が異なれば同じ色を表現することは不可能なのです。

まとめ

本記事では色に関する基本的なことを解説しました。
普段何気なく見ている色ですが、どのように成り立っているのか意外と知らなかった部分もあるのではないでしょうか?
色について知ることで効果的な組み合わせや使い方ができるようにもなります。
今回は基本的な内容でしたが、色の心理効果や効果的な配色方法など、色に関する情報や使い方についても今後取り上げていきたいと思います。

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