印刷会社の印刷を学ぼう!

印刷会社の
印刷を学ぼう!

印刷物の構造

ここでは印刷会社が作る印刷物は、どんな造りになっているのか説明したいと思います。

網点を使った絵柄の表現

印刷機を使用して作られた印刷物は、細かい点の集合で絵柄を表現しています。この点のことを「網点(あみてん)」といいます。

わかりやすい例として、新聞が挙げられます。新聞の写真などを近くで見ると、点で表現されていることがわかると思います。
このように、印刷物の絵柄は線が描かれていたり、色が塗られていたりする訳ではなく、細かい点を集合させることで視覚的に任意の絵柄に見えるような構造になっています。

網点を使った絵柄の表現

網点での濃淡や色彩の表現

写真やイラストなどは、濃淡(グラデーション)や様々な色彩を持っていますが、印刷ではC(シアン)・M(マゼンダ)・Y(イエロー)・K(ブラック)の4色の網点でそれを表現しなければいけません。
そのため印刷では、網点の大きさを変化させることで濃淡を表現し、CMYKそれぞれの網点を重ねることで色彩を表現します。

網点での表現

濃淡の表現

濃淡の表現をわかりやすく説明すると、暗い部分(シャドー)は大きい点、明るい部分(ハイライト)は小さい点といったように網点の大きさを変化させます。
この網点の面積の比率をパーセントで表したものを網点%といい、網点が100%の部分をベタと呼びます。

網点%

色彩の表現

4色の網点で緑色を出したい場合はCとYの網点を、オレンジ色を出したい場合はMとYの網点を重ねるといったように各色の網点を重ねることで色彩を表現します。

また、緑系統の黄緑色の場合は、Cを薄くする必要があるため、網点の大きさも色彩表現に関係します。このように4色の網点を重ね、さらに網点の大きさを変化させることでさまざまな色彩を表現できます。

色彩の表現

線数

線数とは、出力線数またはスクリーン線数と呼ばれ、1インチ(約2.54cm)あたりにある網点の数を指します。単位は「lpi(line per inch)」や「線」が使われます。
線数が高い程、肉眼での網点が目立たなくなり品質の高い印刷物になります。一般的な印刷物では175線が主に使われます。

線数

スクリーン角度

網点での色彩表現の説明で網点を重ねるといっていますが、網点同士を同じ位置に重ねてインキを混ぜている訳ではありません。「網点を使った絵柄の表現」にもありますが、あくまで点の集合で遠目から見た時に任意の絵柄や色に見せているだけです。
そのため、各色の網点は、それぞれ任意の角度を持たせて配置しています。これを「スクリーン角度」といいます。

1色の印刷物では、45度のスクリーン角度を使用します。これは、45度が一番網点のパターンが目立たないためです。

4色カラーの場合は、4つのスクリーン角度が存在します。一般的にカラー印刷のスクリーン角度は、3色を互いに30度ずらして重ね、1色を15度ずらして重ねます。この角度差はモアレという現象を緩和する効果もあります。

最もモアレが目立たないとされる角度の設定は、一番明るい色だけ15度ずらし、網点のパターンが目立たなくなる45度に一番濃い色を設定することだといわれています。例としては、まずKを45度に設定し、次にCとYを30度ずつずらして15度と75度に設定し、最後に一番明るいYを0度に設定するといったようになります。
※弊社では、Mを45度、Kを75度に設定しています。

単色印刷のスクリーン角度
カラー印刷のスクリーン角度

モアレとは?

網点の干渉によって本来あるはずのない縞模様が発生する現象のことで、「干渉縞」とも呼ばれます。
モアレの防止策として、上記で挙げたようなモアレを目立たなくするスクリーン角度を設定します。

モアレが起こりやすい例として、縞模様の布の写真や、印刷物の写真をスキャンして再び印刷物の画像として使う場合などが挙げられます。

モアレ

ロゼッタパターン

スクリーン角度にあるようにカラー印刷物は4色の網点がそれぞれ定められた角度で配置されています。この規則正しい配置によって発生する亀甲模様をロゼッタパターンといいます。

ロゼッタパターン

スクリーニングの種類

スクリーニングとは?

スクリーニングとは、写真やイラストなどの濃淡や階調を網点で表現すること、または印刷の前の工程である製版工程(版を作る工程)で印刷データの階調を網点に置き換える処理のことをいいます。

スクリーニング前
スクリーニング後

AMスクリーニング

AMスクリーニングとは、規則的な網点の配列と網点の大きさを変化させることで濃淡を表現するスクリーニング方式です。
上記で説明した線数やスクリーン角度はAMスクリーニングの概念になります。

網点が規則的に配置されるので、版ズレが発生してもムラが出難いので扱いやすく、一般的に利用されるスクリーニングになります。
ただし、規則的に配置されることによってロゼッタパターンが発生するといったデメリットがあります。

AMスクリーニング

FMスクリーニング

FMスクリーニングとは、網点の密度で濃淡を表現するスクリーニング方式です。FMスクリーニングの網点は全て同じ大きさで、ランダムな位置に配置されます。

色が濃い部分は、網点の密度が高く、色が薄い部分は網点の密度が低くなります。
FMの場合、網点がランダムに配置されるのでロゼッタパターンが発生しないといったメリットがあります。ただし、版ズレが発生するとムラが激しく出てしまうといったデメリットがあります。

FMスクリーニング

ハイブリッドスクリーニング

ハイブリッドスクリーニングとは、AMスクリーニングとFMスクリーニングを合せたスクリーニング方式で、画像の濃淡に合せて網点を使い分けることで最適な表現を行います。
画像のハイライトやシャドウ領域は階調再現性が弱く、たとえば網点が1〜2%しかないハイライトは通常の印刷では網点が飛んで0%と同じ状態になってしまい、99%のシャドウは網点がつぶれてベタ(100%)と同じになってしまいます。

上記のように階調再現性が弱いハイライトやシャドウ領域は網点の密度で表現するFMスクリーニングで表現し、比較的再現性が高い中間領域は規則的な網点配列のAMスクリーニングで表現するのがハイブリッドスクリーニングになります。

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